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Laboratory of Corneal Cell Biology (CCB)

Laboratory of Corneal Cell Biology (CCB)
角膜細胞生物学チーム

メンバー Member

チーフ
榛村重人

サブチーフ: 羽藤 晋、宮下英之、許斐健二
メンバー: 小川葉子、房木ノエミ、稲垣絵海、山添克弥、
山崎梨沙、山下和哉、比嘉一成、安田実幸、
関口友美、庭野博子、平山雅敏(留学)、
藤井祥太(国内留学)

CCB紹介動画

角膜と眼表面の普遍的な生命現象の発見を

 角膜と涙腺を研究対象としながら普遍的な生命現象を発見することがCCBグループの理念であり、眼科領域にとどまらず、その垣根を越えた研究を目指しています。角膜は血管がなく、無色透明な組織であるという、他の組織にはない魅力的な特徴もあり、生体内現象の観察系として優れています。また、近年では免疫系の新たな側面が次々と明らかとなってきました。角膜および眼表面、涙腺も様々な炎症作用による病態が解明されつつあります。CCBグループでは病態解明と新しい治療法開発に向けて免疫・炎症にも注目しています。 

iPS細胞 Induced pluripotent stem (iPS) cells

 Induced pluripotent stem(iPS)cellsの成果で昨年山中伸弥先生らがノーベル賞を受賞して以来、日本の再生医療は勢いづいたと言えます。CCBグループでは、 iPS細胞から神経堤由来細胞である実質細胞と角膜内皮細胞への分化誘導を研究しています。今年はサルとヒトiPS細胞から神経堤細胞を誘導することに成 功し、角膜内皮細胞に誘導する方法を開発することに成功しました。2013年8月にはサルiPS由来内皮細胞をサルに移植する前臨床研究を同志社大学・京 都府立医科大学と共同で始めて、角膜浮腫が軽減されることを確認できました。臨床応用までには、もう少し培養法の調整が必要ですがすでに次のステップに向 けての技術改良に取り組んでおります。研究が予定通り進めば、2年後には臨床研究の準備に取りかかれる予定となっています。
 当研究室で進めているiPS臨床研究は、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)より細胞を提供されています。http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/research/stock.html
 一方で、臨床研究に向けて作成した角膜内皮細胞の機能を確認する技術が必要となります。我々は角膜内皮細胞のポンプ機能に着目して、角膜を透明に維持する ために必要なポンプ機能を電圧で評価する方法を報告しました(Hatou et al, Tissue Eng Part C, 2013)。
すでに角膜実質由来幹細胞から誘導したシートを同方法での有効性を確認しています(Hatou et al, Stem Cells Dev, 2013)。さらには、サルおよびヒトiPS細胞から誘導した内皮細胞も十分のポンプ機能を有していることを確認しています。今年の成果により、臨床研究 に向けて大きく進んだと思っています。

角膜上皮細胞 Corneal epithelial stem cells

 角膜上皮を維持する角膜上皮幹細胞は角膜周辺部の輪部に存在す ることが知られていますが、幹細胞を維持する環境については不明な点がまだ多く存在します。我々は長年角膜上皮幹細胞を維持する環境について研究をしてき て、とくにニッチ細胞を探すことに力を入れてきました。今年は今までの培養技術を改良することで、培養上皮シートを半年以上維持する技術を開発しました (Miyashita et al, Stem Cells Trans Med, 2013)(図1)。さらに、5ヶ月維持した培養シートの中には、増殖能が高い細胞が残っていることも示しています。この技術は培養シート中に幹細胞・前 駆細胞が存在することを証明したと言えます。幹細胞が存在しなければ、半年も維持することは困難と思われるためです。長期培養技術の成功は、この分野を大 きく前に進めることになります。細胞シートをストック化(保存)することができるため、必要に応じてすぐに供給することが可能となります。角膜熱傷・化学 傷などの急性疾患には大きな恩恵となります。また、ヒトで実験できない研究のモデルとして使うことも可能です。この新しい技術は、厚生労働省の「ヒト幹細 胞を用いる臨床研究に関する指針」に承認されました(平成25年1月31日付け厚生労働省発医政0131 第4号)。今後はこの技術を用いて臨床研究を展開する予定です。

図1(Figure1):培養期間が5ヶ月を経過した角膜上皮シート。未分化マーカーのK15が基底膜細胞に、分化マーカーのK12が表層角膜に発現されているのがわかる。

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